資産の総額は811億4千万円であり、うち土地が422億8千万円、建物が181億6千万円、工具器具備品が65億8千万円、教育研究図書が24億円、現金及び預金が87億8千万円などとなっています。
負債の総額は228億4千万円です。うち固定負債として償却資産を承継?取得した場合に当該資産の見返として計上し、減価償却処理により費用が発生する都度、取り崩して収益化する取り扱いとされる資産見返負債が63億9千万円、国立学校特別会計から独立行政法人国立大学財務?経営センターが承継した財政投融資資金借入金等のうち、本学が債務を負担することとされた相当額が30億6千万円、長期借入金(国立大学法人化後における借入額)相当額が30億円です。また、流動負債として未執行の寄附金である寄附金債務が29億8千万円などとなっています。
純資産の総額は583億円であり、資本金(国からの出資金)が506億7千万円、資本剰余金が97億1千万円、利益剰余金が52億5千万円です。
国から出資された教育?研究用の建物等については、教育研究に用いるため、減価償却に対応すべき収益の獲得が予定されないことから、減価償却処理を損益計算に反映させず、資本剰余金から控除する取り扱いとしておりますが、その損益外減価償却累計額が73億2千万円となっています。
経常費用の総額は、前年度に比べ20億7千万円(7.9%)増の280億7千万円です。
主に増加したものとして、入院?外来患者数の増加などにより9億4千万円(13.6%)増の診療経費(78億6千万円)、退職者の増加や雇用計画の見直しなどにより7億2千万円(5.2%)増の人件費(146億2千万円)、受託研究の増加により2億3千万円(26.7%)増の受託研究費(10億9千万円)などがあります。
主に減少したものとして、建物改修等の減少などにより8千万円(13.8%)減の教育研究支援経費(5億1千万円)などがあります。
経常収益の総額は、前年度に比べ17億4千万円(6.6%)増の282億円です。
主に増加したものとして、入院?外来患者数の増加、平均在院日数の短縮や手術件数の増加などにより8億1千万円(6.9%)増の附属病院収益(125億5千万円)、退職手当の執行などにより3億7千万円(3.9%)増の運営費交付金収益(99億4千万円)、補助金の獲得増により2億5千万円(200.9%)増の補助金等収益(3億7千万円)などがあります。
主に減少したものとして、寄附金執行額の減少により4千万円(37.2%)減の寄附金収益(7千万円)などがあります。
本学の平成21事業年度の当期総利益は7億9千万円となりました。
この利益は、国立大学法人会計基準等に則った会計処理によるもので、現金が伴わない利益となります。
業務活動によるキャッシュ?フローは36億4千万円収入超過し、投資活動によるキャッシュ?フローは31億6千万円、財務活動によるキャッシュ?フローは8億9千万円支出超過となっており、前年度に比べ4億1千万円減となり、期末資金残高は57億8千万円となっています。
なお、この期末資金残高と貸借対照表における現金及び預金87億8千万との差額30億円は、寄附金等であり定期預金にしたことによるものです。
国民の負担に帰すべき実質的なコストは、127億円となっています。この額は、損益計算書上の費用から、納税者たる国民の負担とはならない自己収入等を控除し、国民の負担となる損益外減価償却等相当額、損益外減損損失相当額、引当外賞与増加見積額、引当外退職給付増加見積額、機会費用について加算して算定しています。
「貸借対照表の概要」