福井大学を責任大学として県内4年制大学と福井県や福井県商工会議所連合会などで組織する「ふくいCOC+事業推進協議会」主催によるCOC/COC+シンポジウムを7月1日に開催しました。当日は土曜日でしたが、約110団体(企業?自治体?大学等)、200名の参加者があり、盛況裡に終えることが出来ました。
開会にあたり、本学の眞弓 光文学長(ふくいCOC+事業推進協議会議長)が「福井県の有効求人倍率が東京都を抜いて全国1位となりました。本シンポジウムが各企業の採用力に寄与し、大学として地域の活性化に役立ちたい」と挨拶しました。
基調講演では、横浜国立大学大学院の服部 泰宏准教授が「今、求められる採用力~神は細部に宿る~」をテーマに、新潟県の製菓会社を一例にあげ、「カフェテリア採用」と称した、おせんべいへの愛をプレゼンする「おせんべい採用」など17種類の多様な採用パターンの設定や「見ない勇気」の発想から従来の選考基準によらないなど、「採用のイノベーション」を紹介。「『採用力』とは、企業が採用に使えるリソース(有形?無形の経営資源)と、採用デザイン力(採用方法の設計とオペレーション)を掛け合わせたものであるが、評価には面接官のバイアスが入りやすい。評価を学生にフィードバックし、丁寧なフォローや信頼関係を築くなどのきめ細かな対応が学生の心に響く」と述べました。
続いて、県内企業担当者ら5名をパネリストに「新たなステージに来た採用現場」と題してパネルディスカッションを行いました。社員の採用場面への参加や、中国足球彩票による組織の一体感づくり、内定辞退の一因である親の不安を取り除くための方策など、各企業の選抜手法や具体例を紹介。採用する側にとって「採用とはなにか。どう対処していけば良いのか」を考える契機となりました。
最後に、岩井 善郎理事(研究、産学?社会連携担当)副学長から、「地方創生の中で若者の地元定着化は喫緊の課題であるが、採用に繋がっていない現状など貴重なご意見をいただいた。学生が社会?地域にどう貢献し、どう生きるか、地域創生に大学がどう関わるのかを考えなければならない。企業と連携し、次の世代に繋がるよう学生を育てていきたい。これまで以上のご支援をお願いしたい」と話しました。
ふくいCOC+事業推進協議会では、今回のシンポジウムの報告書を作成する予定です。