本学語学センターは、10月29日、福井北ロータリークラブと共催して、世界で活躍できるグローバル人材育成セミナー(Practical English for Professional Interaction Seminar 2022 -PEPIS2022- )を福井市の国際交流会館で約80名の参加者を集めて開催しました。PEPISは、2013年から開催しており、地域社会の発展に寄与しグローバル社会をリードする人材を育成するために、外部講師を招いて、学生がグローバル人材に必要な心構えやスキルなどを学ぶ機会を提供するセミナーです。9回目となる今回は、福井北ロータリークラブの多大なご支援により、福井大学、福井県立大学、福井工業大学の学生及び教職員に対象を拡大して実施できました。
第1部の講演会では、株式会社イー?ウーマン代表取締役社長 佐々木 かをり氏をお迎えし、「ダイバーシティ時代に活躍するグローバルリーダーになろう!」をテーマにご講演いただきました。佐々木氏の学生時代の米国留学での体験談や、ダイバーシティコンサルティングの専門家としての経験を踏まえ、ダイバーシティとは多様な視点が集まりより良い社会ができることで、
「三人寄れば文殊の知恵」ということ。この「視点のダイバーシティ」を実現させるためには、私たち一人ひとりが多様な体験をし、考えに触れ、自分を豊かに育てることが大切。そして自分の意見が役に立つように述べる「I Statement」での発言スキルや、上手く伝わるようにするノンバーバル?コミュニケーションの重要性を強調。ダイバーシティの時代は、一人ひとりの存在が何よりも大切。「まずは自分が自分のリーダーになって、社会を前進させる役に立つ人になろう」そして、「自分を最大限に活躍させて社会に貢献できる人、グローバルリーダーとなろう」と説き、と参加学生たちにエールを送りました。
講演会に続き開催したパネルディスカッションでは、三大学の留学生及び留学経験のある日本人学生7人と、佐々木氏、福井北ロータリークラブ会長 新谷 雅嗣氏がパネリストとして参加。「留学すれば『グローバルリーダー』になれる?」をテーマに、それぞれの留学経験をもとに留学の意義について討論しました。「留学しただけではグローバルリーダーにはなれない」としつつ、「留学したことで自立心が身に付いた」「これまでの常識が覆され視野が広がった」「文化の違いを目の当たりにし困ったこともあったが、相手を理解し尊重できるようになった」といった意見があり、留学はグローバルリーダーになる可能性を広げる重要な経験であると結論づけました。このパネルディスカッションは、留学生と日本人学生の留学を経て成長した様子を示す機会にもなりました。新谷氏は「留学は普通のことではない。与えられた機会を生かして、信頼を得られる人間力を身につけて欲しい」とコメント。佐々木氏からは「すべては自分次第。多くの人と出会って、可能性を広げて欲しい」とコメントを送り、第1部を締めくくりました。
第2部では、参加学生と福井北ロータリークラブ会員のみなさんとの交流会が行なわれました。名刺交換や座談会を通して、通常ではお目にかかることのない企業の方々や、他大学の学生たちとの交流ができ、参加学生からは、本当によかった、参加しなかったら後悔していたとの感想がありました。
福井大学は、今後も地域の産学官連携と大学の枠を超えた交流を通して、グローバル人材育成の機会を提供し、地域の活性化に貢献していきます。