福井大学災害ボランティア活動支援センターでは、災害ボランティアへの理解を深めることを目的に講演会を毎年開催しています。
今回は、6月11日にフクビ化学工業株式会社 安全衛生部長の橋向亮介氏(元海上自衛隊 補給艦「とわだ」艦長)を講師に「『東日本大震災災害における危機管理』~釜石の奇跡から学ぶ災害への備えとは~」と題して講演会を開催し、本学学生や県内の高校生、看護専門学校生及び一般市民約80名が参加しました。
講演の前半では、東日本大震災で、「とわだ」の艦長として1カ月半にわたる災害派遣活動に従事し、大地震発生後の緊急出港、被災者の刻々と変わっていくニーズを踏まえた災害援助物資の搭載?輸送、生存者?行方不明者の捜索?救難、現場の惨状に接する乗員のメンタルへルスなどを、当時の写真を交えながら、主に危機管理の視点から話しました。
後半では、「とわだ」が活動した海域に近い、岩手県釜石市の小中学生の生存率が99.8%という『釜石の奇跡』を取り上げ、大地震発生後の児童?生徒たちがとった行動、判断を検証し、命を守る防災教育?訓練の重要性について話し、自主的な判断力を持ち、主体的な行動によって自分の命を守り、助けられる人から助ける人になれることの重要さを訴えました。
参加者からは、「災害への意識が高まった」「防災教育の大切さが分かった」との声が聞かれました。