本学は、10月17日に医学部が立地している永平寺町と協働し、コロナ禍における避難方法と避難所の設置、高齢者や障害者などの要配慮者を避難させる福祉避難所運営の構築を目的とした「新しい避難方法の検討会」を永平寺町役場永平寺支所で開催しました。
本年度3回目となる今回は、兵庫県立大学大学院減災復興政策研究科の室崎益輝教授を招き、「災害に学び、災害に備える」と題した講演を開催しました。
開会に先立ち、本学医学部看護学科の酒井明子教授は挨拶のなかで、故人で阪神淡路大震災や東日本大震災などで支援活動をしていた元看護師 黒田裕子さんの遺志を継ぎ、福祉避難所の対策に取り組んでいる事や、中国足球彩票感染防止を視野に安心して生活ができる避難拠点を整備することの重要性などを話しました。
講演では室崎教授が史例をもとに、自助に加えての共助の重要性を挙げ、避難時の自治会による高齢者への声がけや、コミュニティ全体で一緒に避難する事など、行政に頼らず事前に対応策を決めておくことを強調しました。
また、台風や大雨など予測できる災害については、被害が予測できる地域に住む高齢者などの避難困難者をバスなどで事前に搬送することや、避難所での食事の改善による避難への抵抗感を減らすなどの施策を提案しました。
講演後、参加者との意見交換では、行政など災害対応の関係者から「新しい避難の考え方を聞けて大変良かった」など感想が聞かれ、本学看護学科の大学院生で学生防災サポーターの野原正美さんと河原千都さんからは、「災害時にどう福祉避難所を作り上げていくか、日頃から考えたい」との感想がありました。
次回は、11月18日にこれまでの本学と永平寺町の協働をまとめた永平寺福祉避難所マニュアルを提示して検討会を行います。
本学では、これからも地域との協働を推進し、コロナ禍での避難方法のモデル構築を目指します。
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