12月19日、本学と永平寺町役場、永平寺町社会福祉協議会は、地域の要配慮者を対象に災害時における福祉避難所の避難訓練を永平寺町やすらぎの郷で行われました。災害発生時に高齢者や障害をもった方など特別な配慮が求められる方々が安心?安全に福祉避難での生活が出来るようにする事を目的とし、本学医学部看護学科の酒井明子教授が監修、清水誉子講師と看護学専攻の大学院生が指導しました。
要配慮者にとって、環境が十分に整備されているとはいえない一般避難所での長期の生活は、健康を害し「死」に至るケースもあります。本学と大規模な災害、事故時の協力体制における包括的連携協定を結んでいる永平寺町は、このような事態を防ぐため福祉避難所の避難訓練を本学と協働で行っています。
訓練は永平寺町を流れる吉峰川が氾濫し、浸水被害を受けた要配慮者が「やすらぎの郷」に避難してから3日目の想定で行われました。朝起床して朝食、健康チェック、施設内の清掃など、実際の福祉避難所での
生活を参加者がイメージしやすいよう再現し、また、レクリエーションを行い、殺伐としがちな避難所内での生活を、いかに過ごしやすいものに出来るかを検証しました。
訓練終了後の意見交換では、狭い避難所内でレクリエーションを行う際の導線の確保、ごみ箱の配置場所などについて再検証が必要との意見が出ていました。
総評では、永平寺町の河合永充町長が「訓練を通じて、地域の助け合いの精神を養っていきたい。今回は、人のあたたかさを感じる事ができる訓練となりました」と述べました。
酒井教授は「今回の訓練で、課題が明確になってよかった。参加者がお互いに支えあい、協力し合って避難者自らが作り上げていく事を理解して頂きたい」と話しました。
研究者情報はこちら
医学系部門 看護学領域 看護学講座 臨床看護学 酒井明子教授
https://r-info.ad.u-fukui.ac.jp/Profiles/24/0002316/profile.html
医学系部門 看護学領域 看護学講座 臨床看護学 清水誉子講師
https://r-info.ad.u-fukui.ac.jp/Profiles/24/0002323/profile.html